祈りにかえて

雑感雑記の文章練習・読書日記・調べもの進捗報告書/140文字以上用メモ

児童文学作家アレックス・シアラーに性癖拗らされた

 アレックス・シアラーの著作はすべて読んでいないのですが、読んだかつお気に入りに限って絶版絶版という……今欲しいのは『ラベルのない缶詰をめぐる冒険』です。

 

ラベルのない缶詰をめぐる冒険

ラベルのない缶詰をめぐる冒険

 

 

 絶版!~完~

 うろ覚えなんですけど、ラベルのない缶詰は安く手に入って主人公はそれを気に入って買うんだけどある日開けたら切断された指が出てきて……という児童文学でアリなのか?という内容だった気がします。し、たしかこれバッドエンドじゃなかったかなぁ。でも「グロい児童文学」という概念は非常にエモいです。新品は手に入らない様子。中学時代(だったかな?)に売ったのを今更後悔しています。2007年ということはもし発売直後に買っていたら11年前なんですね。感慨深い……

 

世界でたったひとりの子

世界でたったひとりの子

 
ミッシング―森に消えたジョナ

ミッシング―森に消えたジョナ

 
スノードーム

スノードーム

 

  

 どれも絶版でした。シアラーは児童文学でも変化球とか斜め上とかを投げてくるので好きです。親近感あります。

 『スノードーム』はもう完全に児童文学ではないので、普通の小説が好きな方も是非読んでほしいです。遊び紙とかのデザインもすごい好き。

 

 美しいものは美しい人によって作り出されるとはかぎらない。実際にはむしろその逆であることが多い。世間から高く評価され、愛される作品を作った人間は、しばしば世間から疎まれ、ののしられる運命にある。人々に愛される人気者ではなく、孤独な嫌われ者なのだ。
 『スノードーム(原題=The Speed Of The Dark)』は、なによりも芸術家と芸術についての物語であり、作品とそれを創造する人間の物語だ。そこには芸術を通してしか世界と関わることができず、人間的な交わりや愛を経験できなかったものの願いが描かれている。
 また、この物語は、人間がもっとも崇高な動機からでも、もっとも理解しやすい欲求からでも、同じように恐ろしいことができることを示す試みでもあった。人は人を愛するが、それは相手のことを完全に知らないからという場合もある。相手を完全に理解したとき、愛は憎しみに変わりうる。もちろんその逆もありうるのだが。

(アレックス・シアラー『スノードーム』求龍堂、2005年)

 

 芸術かはともかく「芸術を通してしか世界と関わることができず、人間的な交わりや愛を経験できなかったもの」って言葉がなんか痛い……